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Debian 新メンテナガイド
第 8 章 - パッケージをアップロードする


徹底的に新パッケージをテストしたら、これらのファイルを Debian アーカイブにアップロードする必要があります。 これは手作業で行なってもかまいませんが、 dupload(1)dput(1) のような、あらかじめ 用意されている自動化されたツールを利用したほうがずっと 簡単です。 ここでは dupload を使う方法について説明します。

まず dupload の設定ファイルを調整しなければいけません。 システム全体の設定ファイルである /etc/dupload.conf を編集するのでも、あるいはあなた専用の設定ファイルである ~/.dupload.conf を使って変更したい項目だけ 上書きさせるのでも、どちらでもかまいません。 このファイルには以下のような項目を記載します。

       package config;
     
       $default_host = "ftp-master";
     
       $cfg{"ftp-master"}{"login"} = "yourdebianusername";
     
       $cfg{"non-us"}{"login"} = "yourdebianusername";
     
       1;

もちろん、私の個人的な設定の部分はあなたの設定に従って 変更してください。またそれぞれのオプションが持つ意味を理解する ために dupload.conf(5) マニュアルページ を読んでください。

もっとも気をつけるべき項目は $default_host の選択です。 この項目にはデフォルトとして利用するアップロードキューを指定します。 「ftp-master」がメインのサーバーですが、場合によっては別の、もっと 速い (ネットワーク的に近い) ホストを利用したいこともあるでしょう。 アップロードキューについて、詳しくは開発者レファレンスの 「Uploading a package (パッケージのアップロード)」の節、 /usr/share/doc/developers-reference/developers-reference.html/ch-upload.en.html#s-uploading を参照してください。

さてそれでは、インターネットプロバイダに接続し、 以下のコマンドを実行してください:

       dupload gentoo_0.9.12-1_i386.changes

dupload は各ファイルの MD5 チェックサムを計算し、 .changes ファイルの中の情報と照合します。 もし一致しない場合にはうまく upload できないため、 完全な再構築, 第 6.1 節 の説明に従って最初から再構築を やり直すよう、警告してきます。

「ftp-master」へアップロードするよう指定した場合、 dupload は Debian マシン上でのあなたのパスワードを 確認し、そしてパッケージを upload します。


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Debian 新メンテナガイド

version 1.2, 6 April 2002.

Josip Rodin joy-mg@debian.org
翻訳: 八田真行 mhatta@debian.or.jp
日本語訳更新 (v1.2): 佐野武俊 sano@debian.org